コーヒーを1日4~5杯飲む人 飲まぬ人に比べ死亡率12%減
世の中には様々な健康法が溢れている。
しかし、メディアが「これで長生きできる」と喧伝していても、その中には本当に信じてよいのか疑わしいものもある。
「本当に信頼に足るのは、『実際にどれだけの人が健康になったか』という事実を積み上げた『統計(疫学)データ』です」
そう指摘するのは、『みんなが信じている健康法のウソ』の著
「集団を対象にして集めたデータを、統計的な手法で分析し『病気になる人』と『病気にならない人』の生活習慣を長期的に比較した研究が近年増えています」
そこで今回、「死亡リスク」に関係する生活習慣の研究データを調査。すると、これまでの常識とは異なる“長生きの疫学データ”が見えてきた。
例えば、飲みすぎは健康によくないともいわれるコーヒーだが、米保健福祉省が50~70歳の男女40万2260人に行なった調査では、コーヒーを1日4~5杯飲む人が最も健康で、飲まない人に比べて死亡リスクが12%下がった。
がんによる死亡率は量によって差が出なかったが、心臓病、呼吸器疾患、脳卒中、感染症、糖尿病などの死亡リスクは、いずれもコーヒーを飲む人のほうが低下した。
「コーヒーには体内の活性酸素を取り除き、酸化の働きを抑えるポリフェノールが多く含まれています。
この働きが、動脈硬化に起因する心筋梗塞や脳卒中を予防し、死亡リスクを下げたのではないかと考えられる」
コーヒーに含まれるポリフェノールは赤ワインと同等で、緑茶よりもはるかに多い。
ポリフェノールはノンカフェインやインスタントのコーヒーにも含まれており、様々な病気を予防する効果を持つ。