健康オタクのブログ

病気を患い、日頃の健康の大切さがわかった人間の新しい健康オタク生活。

「やってはいけない」「やっていい」健康法12

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巷に溢れる「やってはいけない」「やったほうがいい」という健康情報には、実践する側が知りたい「肝心な情報」が抜けている。“良いか、悪いか”は詳しく記しているのに、「誰に合うのか」は軽く見られているのだ。 特に困るのが「シニア向き」「中高年向き」という“括り”である。人生100年時代において、60歳と70歳、さらには80歳、90歳の健康対策が同じでいいはずがない。怖ろしいことに、実践する年齢が適していなければ、「害」になる健康対策もある。

 

「健康法」についても「メリット」と「デメリット」が明確に逆転するものがある。国内外の研究や専門家の知見をもとに表の通り、5歳刻みで示した。秋津医院院長の秋津壽男医師はこういう。

「たとえばランニングは若い人にとっては健康増進効果の期待できる“王道”でも、加齢とともに心停止や脱水症状のリスクのほうが大きくなる。“体にいいから少しでも長く続けよう”という意識がアダとなる可能性があり、十分に注意が必要です」

 人生100歳時代がやってくるからこそ“5歳刻み”の発想を持つことで、より長く、より健康な人生を歩めるようにしていきたい。

 

●ゆっくり入浴
 2006~2015年の東京23区における入浴中の死亡者の推移(都福祉保健局)を見ると、50代では52人だが、60代では149人、70代で390人と急増。「心筋梗塞脳卒中、溺死などのリスクが加齢とともに大きくなる

 

●サウナ+水風呂
 加齢とともにリスクが増す脳梗塞厚労省の調査によれば全国の患者数は55~59歳では2.5万人だが、60~64歳で5万人と一気に増える。「長時間のサウナと水風呂の組み合わせによる血圧の急上昇が脳梗塞の引き金となり得る

 

●ランニング
 国士舘大学が救護活動を行なった市民マラソン大会での心停止発生率の調査によると、20代と50代、60代の発生率が高かった。「若い頃から鍛えた習慣がない人はとくにリスクが大きい。夏場は脱水症状を引き起こす危険性もある

 

●水泳
 厚労省の人口動態統計(2016年度)によれば、水泳プール内での溺死者は、64歳以下と比べて65歳以上で顕著に増加している。「監視員がいる施設でも、無理な泳ぎをせず、水中ウォーキング程度にしたほうがいい

 

●開脚ストレッチ
「60歳を過ぎると、股関節と大腿骨のつなぎ目の部分を骨折するリスクが大きくなる。過度なストレッチは股関節の脱臼や、軟骨を傷つけたりする恐れもあるので、基本的にやる必要はない

 

太極拳
 北海道科学大学が国内外の文献を比較した論文によると、65歳以上では、歩行能力など身体機能の改善が見られたとする研究が複数あった。「若年層には運動強度が低すぎるものの、65歳以上にはメリットが大きくなる

 

●スクワット
「下半身の筋肉量は、70歳以上になると30代に比べて40%ほどまで減少してしまう。軽いスクワットが筋力維持に有効。軽く膝を曲げ、背中を壁にもたせかけるなど、軽い負荷となる方法を推奨します

 

●ラジオ体操
「ラジオ体操が開始された1951年の平均寿命は60.8歳と、65歳以上がやることを想定されていない。『両脚で跳ぶ運動』『片足跳び』は膝への負担が大きく、ケガのリスクがあります」

 

●ダイエット全般
 秋津医師は「65歳以降は『肥満』より『痩せすぎ』のリスクに注意」とする。北海道大学大学院の研究によれば、65歳以上の男性は標準的なBMIを下回る人(痩せている人)ほど総死亡率が高く、標準的な人と太っている人に違いはなかった。

 

たんぱく質制限
 米・南カリフォルニア大の研究によると、50~65歳では、肉などのたんぱく質の摂取量が多い人のほうが、少ない人よりも死亡率が高かった。しかし、65歳を過ぎると、たんぱく質の摂取量が多い人のほうが、死亡率が低くなった。

 

糖質制限
 今年3月、糖質制限が老化を促進するとの実験結果を東北大学大学院が発表。人間だと70代後半に相当するマウスでの実験だった。「短期間に体重を減らす緊急性の高い患者が、医師の指導のもとに行なう場合に限定すべき方法

 

●ふくらはぎを揉む
「ふくらはぎにある静脈は血栓ができやすい。揉むことで血管の血栓が剥がれ、体内を移動して肺の血管で詰まると、最悪の場合は命にかかわるエコノミークラス症候群になるリスクがある